サステナビリティ
サプライチェーンマネジメント部会
基本的な考え方
H.U.グループは、「調達方針」のもと、購買活動を実施しています。この方針には、公正・安定かつ持続可能な調達取引をしていくことを盛り込んでいます。また、購買活動において、サプライチェーンの社会的責任を果たすため、お取引先に当グループと共に取り組んでいただきたいことを「お取引選定の基本方針」として取りまとめ周知徹底しています。また、これらの方針は、日本語・英語・中国語の3か国語を整備しています。
調達方針
2019年7月5日制定
2021年7月16日改定
H.U.グループは新しい価値の創造を通じて、人々の健康に貢献するため、公正・安定かつ持続可能な調達取引をしていきます。お取引先とのパートナーシップを大切にし、相互信頼を築くにあたり、次のような基本的な考え方に従い調達を行います。
- 事業活動を行っている各国の法令や社会規範を遵守し、基本的人権を尊重し、労働環境・安全衛生・児童労働などに充分に配慮した調達活動に努めます。
- 国内外のすべてのお取引先に自由で透明性のある調達の機会を提供し、新規のお取引先からの調達も積極的に検討するなど競争力を高めます。
- 品質、価格、納期、技術力、サステナビリティ・EMSへの取り組み、事業継続性、現地調達などの視点から総合的に選定された、優良かつ信頼性の高いお取引先より調達を行います。
お取引先選定の基本方針
2019年7月5日制定
2020年7月1日改定
H.U.グループは、調達方針を踏まえ、お取引の前提となる条件を次の通りとし、優良なお取引先を選定します。
- 事業活動を行っている各国の法令および基本的人権を踏まえた企業倫理を遵守していること
- 安定かつ健全な経営基盤を有すること
- 品質、価格、納期が適正水準であり経済的合理性に基づいていること
- 機密保持を厳守すること
- 環境保全に配慮した活動を継続的に行っていること
- 非常事態においても継続した納入活動ができること
H.U.グループでは、動物福祉の課題と責任を認識しており、またお取引先に対しても、各国の現地法および動物福祉を含んだ当社規程の遵守を求めながら、社会課題の解決に取り組んでいます。
体制・責任者
H.U.グループホールディングスのプロキュアメント本部長を責任者として、同本部が主体となるサプライチェーンマネジメント部会において、持続可能な調達に関する計画を策定、実行しています。それらの活動計画や成果については定期的に進捗を把握し、今後の対応や是正活動に努めていきます。
取組内容

新たに取引を開始するときには調達方針・お客様選定の基本方針を共有し、また、継続取引先については3年に1度を目安とし、グループ各社毎の年間調達購入金額のうち80%を占める取引先を対象に、持続可能な社会の実現に向けた取り組み状況を確認しています。具体的には、国連グローバル・コンパクトのセルフアセスメントツール(以下、「UNGC・SA」とする)を用いて、環境保全、労働安全、品質保証に関する項目のほか、企業統治や公正取引、人権(児童労働を含む)、情報セキュリティなど幅広い内容についての確認を実施しています。また、その結果に基づいて取引先企業の評価を行い、結果に応じて改善支援も実施しています。
目標・実績
2019年度は、国内の内部統制評価の対象となるグループ会社(※1)において、各社の年間調達購入金額のうち80%を占める全89社のお取引先から、UNGC・SAを100%回収し、取引先のサステナビリティ評価を行いました。
2020年度は、海外の内部統制評価の対象となるグループ会社(※2)において、同様の購入金額比率より算出した対象61社に評価を試み、約54.1%に該当する33社よりUNGC・SAを回収し、約半数がAクラスに該当することがわかりました。
そして2021年度には、その他連結子会社等(※2)における対象26社に評価対象を拡大し、約88.5%となる23社からUNGC・SAを回収した結果、内69.2%がAクラスに該当することを確認しました。
当該結果を踏まえ、Aクラスのお取引先比率を向上すべく、対話を行うとともに、継続的な改善活動に取り組みます。
サプライチェーンマネジメント領域のサステナビリティ・ロードマップ(3カ年目標)
KPI | 実績値 | 2021年度 実績値 |
2019ー2021 年度累計 |
目標値 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
大項目 | 中項目 | 小項目 | 単位 | 2019 | 2020 | 目標 | 実績 | 目標 | 実績 | 2022 |
Tier1等を対象にした サステナブル調達の推進 |
質問票の回収率 | 質問票の回収率 | % | 100 | 54.1 | 100 | 88.5 | 100 | 82.4 | 100 |
UNGC・SAの分析 | Aクラス (得点率60%以上) |
% | 84.3 | 49.2 | 数値 把握 |
69.2 | 数値 把握 |
69.9 | 90 | |
Bクラス (得点率40-60%) |
% | 12.3 | 4.9 | 数値 把握 |
11.5 | 数値 把握 |
9.7 | 8 | ||
Cクラス (得点率40%以下) |
% | 3.4 | 0 | 数値 把握 |
7.7 | 数値 把握 |
2.8 | 2 | ||
未回答 | % | 0 | 45.9 | 数値 把握 |
11.5 | 数値 把握 |
17.6 | 0 |
【調査の対象会社】
- 2019年度=
【初回】H.U.グループホールディングス、エスアールエル、富士レビオ、日本ステリ、日本医学臨床検査研究所、ケアレックス - 2020年度=
【初回】Fujirebio Diagnostics(米国)、Fujirebio Europe(ベルギー)
2021年度=
【初回】2019年度の国内グループ会社以外の連結子会社
2022年度=
【2回目】H.U.グループホールディングス、エスアールエル、富士レビオ、日本ステリ、日本医学臨床検査研究所、ケアレックス
当グループお取引先145社(※)のアセスメント概要
-
国内外グループ会社(内部統制評価対象)とお取引先がある企業を対象に実施
[年度別:2019年度89社、2020年度33社、2021年度23社]
リスク評価の分類方法: 調査項目別に回答内容を採点し、得点率の上位(=低リスク)からA~Cの3クラスに区分。
人権関連項目のアセスメント
2019~2021年度に実施した国内外グループ会社の取引先において、労働面を含めた人権関連項目の個別アセスメントを分析しました。
<概況>
- 回収結果からは、法令違反や重大な懸念事項(事故・訴訟等)は確認されませんでした。
- 特に「人権」・「労働」の項目を国内・海外別に分析したところ、共通して「4.先住民の生活および地域社会の尊重」に関するリスクが高いことが課題と認識しております。
- この他、リスクが高い項目があるお取引先に対しては、個別に状況確認や改善に向けた好事例などを交えた意見交換等を行いながら、取り組みの改善とリスク低減を進めています。
- 今後もお取引先へのアセスメントを継続して実施するとともに、各レベルに応じたコミュニケーションを通じて、回答率と得点率の向上に努めて行きます。